看護師は日本の少子高齢化に伴い、今後さらに需要のある職業です。
しかし離職率は年間約11%。
現在医療機関勤務している看護さんの中にも「退職したい」と思っているのではないでしょうか。
看護師の退職理由と、どうすれば働き続けられる職場になるのか考えてみました!
紹介している看護師の退職理由
・ライフイベント(出産・育児)に伴う退職
・人間関係による退職
・勤務がハード、休みがとれないことによる退職
・責任の重さや医療事故の不安による退職
・給料が安いため退職
・転職先が多いため退職
「退職を防ぐ方法」に関しては私の願望が強く入っていますのでご了承ください。
Contents
- 看護師が退職する理由
- 看護師が退職する理由:ライフイベントに伴い退職
- 看護師の退職を防ぐ:ライフイベントによる退職
- 看護師が退職する理由:人間関係が良くないから
- 看護師の退職を防ぐ:人間関係が良くないから
- 看護師が退職する理由:勤務がハード、休暇がとれない
- 看護師の退職を防ぐ:勤務がハード、休暇がとれない
- 看護師が退職する理由:責任の重さ・医療事故への不安がある
- 看護師の退職を防ぐ:責任の重さ・医療事故への不安がある
- 看護師が退職する理由:給料が安い
- 看護師の退職を防ぐ:給料が安い
- 看護師が退職する理由:転職先がたくさんある、資格がある
- 看護師の退職を防ぐ:転職先がたくさんある、資格がある
- 看護師の離職理由から考える:退職を防ぐためには
看護師が退職する理由
これは看護師が退職する理由ランキングです。
ライフイベントや医療機関の環境など、看護師の退職理由は様々です。
このランキングと実際に私が病棟勤務してみた現状、離職を防ぐためにはどうしたら良いかを紹介します。
看護師が退職する理由:ライフイベントに伴い退職
看護師が退職する理由のトップは「出産・育児のため」でした。
看護師の9割は女性です。結婚、出産に伴う退職は多くあります。
制度が整ってきたこともあり、産休・育休制度を利用し復帰する方も増えてきました。
実際はどうなのでしょうか。
ライフイベントで退職:保育園や時短勤務の制度があるか
産休・育休から復帰するためには保育園に入れるかがポイントです。医療機関に保育園が併設されている場合もありますが、定員オーバーのこともあります。保育園の送り迎えの時間に合わせて、時短勤務ができるかも確認が必要です。
医療機関によっては24時間体制の保育所があるため、日勤・夜勤とフルで勤務できる体制も整っています。ただフルで勤務するということは、心身の疲労やストレスに繋がりやすいかもしれません。
ライフイベントで退職:看護師の妊婦さんへ配慮がないのが問題
独身女性が多い、子供がいない看護師が多い医療機関では妊娠時に体調に配慮してもらえないこともあります。配慮してもらえないどころが、冷たくされることもあります。
看護師は体を動かしていることがほとんどです。切迫流産しかけることや体調不良で休暇することもあります。
病棟で勤務する妊婦さんをみていて「自分やお腹の中の子がどうなるか不安。妊娠してから病棟で働きたいと思わないから、結婚したら退職したい。」と思う看護師もいます。
看護師の退職を防ぐ:ライフイベントによる退職
妊娠、出産といったライフイベントでの退職はどうすれば防げるのか考えました。
医療機関ができること
・産休、育休後の働き方を本人とよく話し合う
・妊娠、出産について看護師に教育する
産休・育休後の働き方を本人とよく話し合い、希望に沿う働き方を一緒に考えることが大切です。あまり話し合いを重ねず、復帰後の働き方を医療機関側から提案されると信頼を失うことになります。
看護師は病気の人を看ることはできるのに、妊婦さんへの配慮がなかなかできません。実際妊娠・出産を経験しないと分からないことが多いですが、患者さんを看るのと一緒で妊娠・出産について考える、なったつもりになることはできます。
妊娠・出産について教育できれば妊婦さんへの配慮ができるのではないかと思います。
看護師が退職する理由:人間関係が良くないから
私が勤務していた病棟も意地悪な先輩がごろごろいましたね。新人の頃は意地悪な先輩が、自分のフォローや一緒の夜勤になると最悪でした。
「患者さんを看る」ために看護師をしているのに、意地悪な先輩の目と気配りに配慮しないといけないという。
看護師の退職を防ぐ:人間関係が良くないから
人間関係が良くないという退職はどうすれば防げるのか考えました。
医療機関ができること
・新人の指導方法について再教育
・男性看護師を増やす
・ベテラン(性格が悪い)看護師を現在の勤務地以外で職業体験
退職を防ぐ:新人の指導方法について再教育
看護師の離職を防ぎたかったら、指導しているスタッフへの再教育が必要です。
私が新人教育の研修を受けたころは当時の新人はさとり世代と研修をうけました。
「さとり世代とはものが十分にある時代に生まれ育った。ものを欲しない。ものごとの変化は好きじゃない。穏やかに過ごしたい。無理に頑張ろうとしない。」みたいな感じです。
このさとり世代に合わせたアプローチを考えていました。
新人の傾向に合わせて新人教育の内容も変わります。合わせて再教育が必要だと思います。
退職を防ぐ:男性看護師を増やす
女性が9割の職場に男性看護師は入るのはとても勇気がいることです。
女性ばかりの職場と男性が1人でもいる職場の雰囲気はまったく違います。男性がいることで、女性も指導の方法や声のかけ方など気を遣えるようになります。
しかし男性看護師の心労のケアが大切ですね。
看護師が退職する理由:勤務がハード、休暇がとれない
日勤・夜勤と不規則なシフト、休憩がとれないときもあります。
常に看護師は動いており、患者さんの介助が必要で体力を使う仕事です。身体を痛める(特に腰)看護師もいます。
心身のストレスが強く病気になる看護師もいます。
看護師の退職を防ぐ:勤務がハード、休暇がとれない
勤務がハード、休暇がどれないという退職をどうすれば防げるのか考えました。
医療機関ができること
・勤務形態を見直せるように看護師の意見を聞く
・有給休暇が必ずとれるようにする
医療機関によって医療機関の役割や看護師の人員配置は様々です。勤務している看護師の意見を定期的に聞いても良いのではないのでしょうか。勤務形態の問題や解決策が見つかるかもしれません。
有給休暇が消化できないのが当たり前の医療機関が多いです。休暇がとりやすければ、心身の休息ができるのではないでしょうか。
看護師が退職する理由:責任の重さ・医療事故への不安がある
命を看る仕事なので責任の重さはあります。何か問題があれば患者さんと多くかかわっている看護師の責任になることがほとんどです。
医療事故(インシデント・アクシデント)を経験した看護師は繰り返すのが怖いと思うこともあるのではないでしょうか。
看護師の退職を防ぐ:責任の重さ・医療事故への不安がある
責任の重さ・医療事故への不安がある離職を防ぐためにはどうしたら良いのか考えました。
医療機関ができること
・看護師の心のケア
あなたは心のケアをどこでしていますか?
医療機関で働いていても心のケアってしてくれないですよね。(身体もですが)
勤務している医療機関からは「看護師だから健康管理は自分でどうぞ」「病気になったら自己責任」といわれることが多いです。
看護師も人間です。病気にならないなんてことはありません。
勤務している医療機関から「人の健康に携わる仕事なので健康管理もしますよ」と対応してもらえると嬉しいです。
看護師が退職する理由:給料が安い
私はとある政令都市の公務員系の三次救急病院で勤務していました。
初年度の月の給料
基本給 :約190,000円
夜勤手当:約8,000円
地域手当:約30,000円
夜勤は月4回が多かったです。
合計 約252,000円
プラス残業代が含まれますが、新人だと残業代はもらえませんでした。基本給は年8,000円アップしていきます。
もちろん地域や病院形態によって給料は全然ちがいます。
他の病院で勤務している方は「基本給やっす!夜勤手当やっす!」と思う方もいるかもしれません。
公務員系の病院は10年以上すれば他の病院を追い越すらしいです。定年退職まで勤務すればトータルの収入は上だそうです。
しかし10年以上勤務し続ける看護師はいません。就職説明会で実際に10年以上勤務している看護師はどれくらいいるのか教えてほしかったですね。(そんな説明したら就職してくれなくなるでしょうが)
看護師の退職を防ぐ:給料が安い
給料が安いのが退職理由であれば、解決はひとつしかありません。
医療機関ができること
・給料アップ
看護師は患者さんの命を守る仕事ですが、勤務しながら自分の命をすり減らしています。給料が見合わないという意見が多いです。給料が低いと心身のストレスがかかりずらい+給料が良いところにどんどん転職します。
給料アップすれば離職を止めることができるかもしれません。
看護師が退職する理由:転職先がたくさんある、資格がある
看護師の求人はたくさんあります。心身に無理をかけてまで、今の勤務地で働き続ける理由はありません。今の勤務地よりも条件が良いところがあるかもしれません。
一度退職しても看護師の資格はあるので、どこでもいつでも復帰はできます。「一生同じところで働き続けて頑張る時代」ではありません。
看護師の退職を防ぐ:転職先がたくさんある、資格がある
「一生同じところで働き続けて頑張る時代」ではないなら、「働きたい」と思わせるような環境をつくれば良いです。
医療機関ができること
・「ここで働き続けたい」と思ってもらえるような環境づくり
看護師の離職理由から考える:退職を防ぐためには
今のままでは看護師の離職はとまりません。
看護師の離職を防ぐためには医療機関が環境を変えていく必要があります。
- 産休・育休復帰後の働き方
- 妊娠・出産についての研修
- 新人の指導方法について再教育
- 男性看護師を増やす
- 勤務形態を見直せるように看護師の意見を聞く
- 有給休暇が必ずとれるようにする
- 看護師の心のケア
- 給料アップ
「ここで働き続けたい」と思ってもらえるような環境づくりをすることで、離職率が下がるのではないかと思います。
私の願望にお付き合いくださりありがとうございました~!
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日勤・夜勤フルタイム勤務が大変、ツラい、辞めたい、働き方を変えたい、他の働き方ができれば…と考えている方へ。
私は労働だけではない収入を得られるようになったことで、マイペースに看護師ができ、楽に生きられるようになりました。
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