医療現場で聞くことがあるオンコールと夜勤(当直)。
医療現場で働いたばかり、働こうとしているあなたはオンコールと夜勤(当直)がどのように違うのか気になりますよね。
オンコールと夜勤(当直)どちらの勤務を選択しようか迷っているのではないでしょうか?
- 病棟で夜勤経験がある
- 現在は訪問看護ステーションで勤務をし、実際オンコールを経験している
現役訪問看護師がオンコールと夜勤(当直)の違いとストレスを紹介していきます。
オンコールと夜勤(当直)のストレスの違いが分かると、あなたがどちらの働き方を選択したら良いのか解決できると思います。
働く場所でオンコールの違いがある
病院や施設のオンコールと訪問看護のオンコールはちょっと違います。まずはオンコールの違いから紹介しますね。
病院や施設のオンコールとは
病院や施設など、医師・看護師が患者の急な身体の変化が起きたときに、スタッフから呼ばれたらいつでも対応できるように待機していることをいいます。
訪問看護のオンコールとは
看護師が利用者や利用者家族の緊急の連絡や相談、緊急時の訪問に待機することです。実際に緊急訪問にいつでも行けるように待機しなければなりません。
病院や施設、訪問看護、どちらも365日24時間対応。
どちらのオンコールも待機場所の指定はありませんが、いつでも対応できるように遠い場所には行かないようにしています。
夜勤(当直)とは
夜勤(当直)とは夜間決められた時間に病院や施設などで勤務することをいいます。医療機関によって2交代(日勤、夜勤)、3交代(日勤、準夜、深夜)があります。
訪問看護師が伝えるストレス オンコールの実際
オンコールのストレスはいくつかあります。
- いつオンコールがなるか分からない
- 携帯を肌身離さず持っていないといけない
- 行動範囲が制限される
- 1人で対応、判断しないといけない
- 緊急訪問する際の移動手段
- オンコール手当て(給料)が妥当なのか疑問
詳しく紹介していきます。
オンコールのストレスの実際 いつなるか分からない
実際、いつオンコールがなるか分からない心のストレスがあります。
どこへ行くにも携帯電話を肌身離さず持っていないといけないのでストレスです。携帯電話の繋がらない地下には行かないようにしなければなりません。
お風呂の際は手短に済ませ、お風呂後に携帯電話を確認し、着信履歴がないかいつもどきどきしています。朝起きたときも夜間に着信がなかったか、履歴を確認する度にどきどきします。
緊急訪問にいつでも行けるように待機していないといけないので、遠くには行けません。土日にオンコール当番になった場合は遠出はできません。行動範囲が制限されるストレスがあります。
オンコールのストレスの実際 1人で対応
実際に緊急時の連絡がきたときに
- 電話相談のみでよいのか
- 緊急で行かないといけないのか
- 救急車を呼んでもらわないといけないのか
1人で判断をしないといけません。
普段から状態を把握しないといけないですが、担当でない利用者さんや利用者さん家族から電話がくると「この対応で良いのかな」と不安になることも。
どう対応したら良いのか分からないとき、担当スタッフに繋がれば相談できることもありますが、基本的には1人で対応、判断が必要です。
実際にオンコール対応した友人の話
利用者さんの家族からオンコールで「(利用者さんが)ぐったりしている」と連絡がありました。夕食の時間帯だったので「ご飯をつまらせた?」と考えたよう。何か食べていたか聞くと食事中でした。
家族が2人いたため1人には救急車手配、1人には背中、胸を叩いて食事を出してもらい、心臓マッサージの指示をしたそうです。その後は救急車で搬送されました。
救急車で搬送されたので訪問する必要はないですが、その後は心が休まりません。その時の自分の対応は良かったのか悩むと話していました。
オンコールのストレスの実際 緊急訪問の移動手段
緊急時対応の訪問の手段は勤務先によって様々です。自宅からだと車や自転車、公共交通機関、時間帯によってはタクシーを使用することもあります。
緊急訪問した雪の日の自転車
これは私の話。実際、夜中にオンコールがあったため自転車で緊急訪問しましたが、帰りは雪。暗闇の寒い雪の中、自転車を引きながら帰宅しました。翌日は仕事です。
オンコールのストレスの実際 手当が妥当なのか疑問
1回のオンコールでいくら金額がもらえるのかは、勤務場所によって違います。もうちょっともらえないかなーと思うのが正直なところです。
訪問看護師が伝える 夜勤(当直)のストレスの実際
夜勤(当直)のストレス。
- 生活リズムがくるう
- 心と身体が疲弊する
- 急変時の対応
- スタッフが少ない
- 夜勤(当直)手当が妥当なのか疑問
順に詳しく紹介していきます。
夜勤(当直)のストレスの実際 生活リズム、心身の疲労
本来なら寝ている時間に働くので、生活リズムがくるいます。
日勤と夜勤(当直)が不規則なシフトが組まれるので、起きる時間と寝る時間がバラバラになりますね。
実際、かぜをひいたり、身体を痛めるなど、体調不良になりやすいです。特に看護師は腰を痛めることが多くあります。
夜勤(当直)は自分の身体との戦いです。身体がしんどくても動かないといけません。眠たくても起きていないといけません。
しんどかった夜勤
0時から飲み食いもできない、座る期間もなく仮眠もできなかった忙しい夜勤。
朝採血のために患者さんに針を刺そうとすると、自分の手が震える…!患者さんと私は「えっ」とびっくり。目を合わせて「出直してきます。」といい、休憩室へ。
休憩室でお茶を飲もうとすると手が震えてお茶をこぼす。多分低血糖です。チョコレートを食べて少ししたら復活しました。
夜勤(当直)のストレスの実際 急変時の対応
患者さんの容態が急に変化した場合は、動きたくなくても眠たくてもその場で判断して的確に動かないといけません。
実際に何かトラブルがあっても少ないスタッフで対応しないといけません。
想定外の出来事がおきたときは、いつもと違うことをしないといけないので心身ストレスがたまります。
夜勤(当直)のストレスの実際 手当が妥当なのか疑問
夜勤手当は医療機関によります。実際、看護師の夜勤の相場は2交代だと11,000円前後、3交代だと準夜勤は4,000円前後、深夜勤だと5,000円前後だそうです。
これだけの重労働で妥当な金額なのか分かりません。
夜勤(当直)とオンコールの実際 ストレスの違い
オンコールと夜勤(当直)、それぞれストレスは違います。
実際にオンコール当番の日は、自宅でも外で過ごしている時も、仕事のことが頭から離れないのがストレスだと感じています。オンコールは当番制なので、オンコール当番でない日は休むことができるので嬉しいです。
夜勤(当直)は心と身体が悲鳴をあげているのを感じていました。ただ、休みの日は勤務することはないので好きな場所でゆっくり過ごせるのが嬉しいですね。
この記事を読んでオンコールと夜勤(当直)のストレスの違いが分かったと思います。
オンコールか夜勤(当直)か働き方を迷っているあなたの参考になれば嬉しいです。
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日勤・夜勤フルタイム勤務が大変、ツラい、辞めたい、働き方を変えたい、他の働き方ができれば…と考えている方へ。
私は労働だけではない収入を得られるようになったことで、マイペースに看護師ができ、楽に生きられるようになりました。
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