看護学生、病棟勤務時代

エンゼルケアの感想 看護師がお伝えします

エンゼルケアとは亡くなられた方のお身体をきれいにすること。

できるだけ生前の面影を可能な範囲で取り戻すようにしています。

私は病棟で勤務していたころ、多くの方の看取りの場面に立ち会ってきました。

看取りとは人生の最期を迎えることを言います。

病棟によって看取りが多いか、看取りが多くないかは異なります。

看護師はエンゼルケアを業務としてしなければなりません。

初めてしたエンゼルケアの感想とその後のお話をします。

 

初めてのエンゼルケアの感想 新人看護師で数か月後に

 

私が初めてエンゼルケアをすることになったのは新人看護師として働いて数か月、夏の終わりでした。今でも覚えています。

最初にエンゼルケアをする時「こわい」「やりたくない」と思いました。

その時のお話をします。

 

エンゼルケア 感想

 

夜勤をしてまだ数回、先輩看護師に色々指導をいただきながら夜勤をしていました。

勤務していた病棟の夜勤は看護師3人。

病棟内で患者(40床)、看護師(20数人)を約半分、AチームとBチームに分けていました。

日勤・夜勤もAチームの看護師がAチームの患者をみる、Bチームの看護師がBチームの患者をみるという形態。

夜勤はAチーム担当看護師1人、Bチーム担当看護師1人、お手伝い看護師1人という形でした。

私はBチーム担当の看護師。

 

Aチームにインフルエンザをこじらせて肺炎になった高齢の男性が入院していました。

この男性は年齢と身体の状態もあり、積極的な延命処置はしない方。意思疎通もはかれません。

最低限の点滴と、身体の状態を確認するために、知らないうちに息を引き取っていることがないように、心電図モニターがついていました。

Aチーム担当看護師の先輩が仮眠休憩から帰ってきた後、心電図モニターを確認し「脈が速くなってない?」と言いました。

亡くなる前のひと踏ん張りだったのかもしれません。

一時的に脈が速くなってから心停止しました。

 

エンゼルケア 感想

 

医師による死亡確認をし、看護師でエンゼルケアをすることになりました。

エンゼルケアは2人で行います。

そのときにお手伝い看護師の先輩に「エンゼルケアしたことなかったよね?やったら良いんじゃない?」と言われました。

この時漠然と私は「こわい」「やりたくない」と思いましたが、言えませんでした。

「看護師だからやらないといけない」と思ったのと「ここでエンゼルケアをしたくないと言ったら、あとの39人の患者さんを自分1人で看ないといけない、そんな自信はない」と思いました。

Aチームの看護師の先輩と2人でエンゼルケアをすることになりました。

 

エンゼルケア 感想

 

「こわい」「やりたくない」と思いながら病室へ。

先輩看護師とご遺体を支えつつ、身体をきれいにして、詰め物をして、着替えをして。

まだ少し温かいのですが、もちろん筋肉に力が入りません。

先輩看護師は患者さんのことなど話しながらエンゼルケアをしてて「すごいな」と思いました。

私はエンゼルケアをすることに気持ちがついていかないのと、初めてのことでどうしたらよいのか戸惑いも多く、うまく話せてなかったと思います。

ご遺体に化粧をするとき、先輩看護師は楽しそうにしていました。

「何で楽しそうなんだろう」と当時は疑問でした。

 

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そして無事?エンゼルケアが終了。

亡くなった身体にたくさん触れたこと、きれいにしたこと、うまくは言えないですが変な感情でした。

 

エンゼルケア その後回数を重ねた感想

エンゼルケア 感想

エンゼルケアの回数を重ねると慣れてきました。

「こわい」「やりたくない」という気持ち、エンゼルケアが終わった後の変な感情はなくなりました。

患者さんとも多く関わるようになり、エンゼルケアの時に亡くなられた方のことをエンゼルケアに一緒に入った看護師に話すこともできるように。

自分自身のグリーフケアにもなっていたんだと今になって感じます。

 

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最初にエンゼルケアをしていた時、先輩看護師が楽しそうにご遺体に化粧をしていたのは、「亡くなられた方との関係性があったからだな」と今になって思います。

 

ご家族とエンゼルケアに入ることもあるのですが、ご家族への声かけって難しい。

事務的な話ばかりになるのも嫌だし、無言も嫌だし、亡くなったばかりで悲しい気持ちもあるだろうし、声かけで傷つけたくないし。

ご家族にもよりますが、亡くなられた方が生前入院中に話していたこと、ご家族のことなど思い出しながら話していたと思います。

タイミングもありますが、亡くなられた方のことを話すことは自分自身、看護師と看護師間、看護師と家族間でもグリーフケアになると思います。

 

ただ、エンゼルケアを「作業」のように慣れることにも悲しさを感じていました。

 

エンゼルケアをした最初の感想 今になって思うこと

エンゼルケア 感想

最初にエンゼルケアをした時を振り返ると「エンゼルケア」に漠然とした不安があって「こわい」「やりたくない」と思っていました。

エンゼルケアについて「亡くなった方の身体をきれいにする」というなんとなくの知識しかありませんでした。

もっとエンゼルケアとは何か知っていれば「こわい」「やりたくない」って思わなかったのかな…と。

 

エンゼルケア 新人看護師さんの指導に後悔

 

自分が年数を重ねると、新人看護師さんに看護の手順を教えないといけないのですが、簡単に「エンゼルケアやったことないよね?一緒にやろっか!」と言ってたと思います。

新人看護師さんは嫌とは言えないですよね。

自分がされてたことと同じをことをしていたな…と。

できる看護技術を増やそうと思って声をかけてましたが、もっと気持ちをくみとれたら良かったと思いました。

 

エンゼルケアをした感想 まとめ

エンゼルケア 感想

 

私が初めてエンゼルケアをする時は「こわい」「やりたくない」と思っていました。

終わってからは亡くなった身体にたくさん触れたこと、きれいにしたこと、うまくは言えない変な感情でした。

エンゼルケアを何回もするにつれて徐々に慣れていきました。

変な感情もなくなりました。

もっとエンゼルケアとは何か勉強しておけば最初の気持ちは違ったんじゃないかなと思います。

 

エンゼルケアに慣れるのも、人が亡くなることに慣れるのも悲しい、複雑な気持ちがあります。

 

訪問看護師として働いて、まだエンゼルケアをしたことはありません。

しばらくエンゼルケアをしてないですが、もしエンゼルケアするとなっても、その方のことを思いながらできるんじゃないかな思います。

訪問している方が亡くなると考えると泣いちゃいそうになりますが。

 

良い姿で最期を迎えられるように、自分なりに後悔しないように、訪問している方、家族と関係をつくっていきたいと思います。

 

 

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はるか
三次救急病院の病棟7年勤務、現役訪問看護師。看護学生を乗り越え、三次救急の病棟に就職。業務に追われてあっという間に7年経過。新たなステップアップのため訪問看護へ転職。はじめは戸惑いが多かったけど、楽しい日々をおくる。生と死に向き合ってきた今までを振り返り、 限りある命、人生、時間をどこに投資するか考えさせられる。「人生とは投資であり、投資とは人生である。」訪問のお仕事、看護について、健康など日々学んだことや投資を記事にしています。