退職するときに消化したい有給休暇。
有給休暇なんて病院で働いているときは滅多にとれないし、毎年期限が切れて使わずに捨てているが現実。
退職するときくらい使いたいですよね…!
でも働いていると有給休暇がとれない、とらないのが当たり前となっている職場も多くありますよね。
私が病院を退職するときは上司とひと悶着ありましたが、1ヶ月とちょっと取得することができました!
この記事では
- そもそも有給休暇って何?
- 退職時の有給はどうやってとれば良い?
- 退職時の有給休暇を上司に拒否されたら?
- 実際に退職時に有給休暇をとった感想
- なぜ看護師は有給休暇がとれない?
そもそも有給休暇って何?
有給休暇で休むとお金がもらえるってイメージですが、そもそも有給休暇って何でしょう?
厚労省のサイトで有給休暇についてこのように書いてありました!
年次有給休暇とは、一定期間勤続した労働者に対して、心身の疲労を回復しゆとりある生活を保障するために付与される休暇のことで、「有給」で休むことができる、すなわち取得しても賃金が減額されない休暇のことです。
厚生労働省ホームページ>よくある質問>労働基準法に関するQ&A
有給休暇はあなたが今まで頑張って働いてきた労働の対価としてもらえるもの。使う権利があります。
2019年4月から雇用者は年10日以上の有給休暇が発生する労働者に対して毎年5日間は有給休暇をとるように義務付けられました。
義務付けないといけないほど有給取得ができないのが現状なんですね…。
有給休暇がとれないところは、人手・マンパワーが足りない、残業も多い、ブラックな企業です。
企業によっては、転職サイトで有給取得率について記載があるところもありますよ。
ちなみに、私が勤務していた訪問看護も全員有給がとれるように協力し合っていましたよー!
退職時に有給休暇をとるためにすること
まずは退職時に有給休暇をとる流れを紹介します。
- 自分の有給休暇の残日数を確認する
- 上司に退職したいこと、退職時に有給をとりたいと伝える
具体的な日にちも提案する - 退職届を提出する
法律では2週間前まで。病院によって提出期限はさまざまなので要チェック!退職日がきまったららなるべく早めに。 - 有給休暇まで勤務する
- 勤務終了の翌日、有給休暇開始
- 有給休暇最後の日=退職日を迎える
詳しく説明していきますね。
上司に退職したいと伝える前に、有給休暇がどのくらい残っているかまず確認
上司に退職したいと伝える前にすることは、自分に有給休暇がどのくらい残っているか確認をすることです。
確認をすることで退職したい日に合わせて、有給取得日を考えることができます。
このときの注意なんですけど、土日は有給休暇に含まれません!土日はもともとある休みなので、賃金の発生する休日にはならないんですね。
土日以外をカウントしましょう。
私は土日も有給休暇とカウントして上司に「〇月末まで有給休暇がほしい」と伝えていたので…10日くらいとれませんでした。
数週間前とか、急な退職希望は避ける
病気やケガなどで急な退職になるのは仕方ありません。
でもそうでない場合は余裕をもって退職希望を伝えるのが良いです。
特に看護師が足りないところは、看護師が退職する前に新しい看護師を採用したいですよね。
引き継ぎも考えると数ヶ月前に退職希望を伝えるのが良いでしょう。
私の場合は4月に8月頃に退職することを伝え、6月初めに改めて8月に退職することと有給休暇を取得したいことを伝えました。
この時に〇月〇日まで病棟で勤務をして、〇月〇日~〇月〇日まで有給をとりたいと伝えました。
退職について上司と相談するときは音声録音を
有給休暇をとりたいというと、おそらく拒否されます!
でも大丈夫!拒否された場合どうすれば良いかは下に書いているので読んでみてくださいね。
退職時、有給休暇の希望は法律上拒否はできません。
正しい記録と自分の身を守るために音声を録音しておくと安全です。
スマホで十分録音できましたよ!
退職届を書く・提出する
退職日が決まったら退職届を書き、上司に提出します。
病院によっては「退職する〇ヶ月前までに提出すること」という規則があるので注意しましょう!
提出期限が分からなければ上司や事務科に確認しましょう。
有給休暇取得中は病院に在籍しているので、有給休暇最後の日が退職日になります。
どのように書けば良いのか、テンプレートはネットで探すと出てきますよ!
退職時の有給休暇を上司に拒否されたら?
これがよくある話です。
私も実際上司に拒否されたのですが…。
友人や夫にも「とれないのはおかしいでしょ。」と言われ…「とれない。無理なんだもん。」と返事すると「洗脳されてるの?」と心配されました…。
そして拒否されて私がとった行動。労働基準監督署に行きました!
退職時の有給希望を拒否されたと伝えたら「それは違法ですね。退職日までに有給休暇の消化を希望する場合は拒否はできません。有給休暇を消化するのはあなたの権利です。」と言われました。
またこの時「○○病院?国の系列でしょ?なのにそんなことしてるの?」から始まり労働環境もいろいろ聞かれました…。
労働基準監督署に行った翌日、上司に「有給消化したいです。労基に行ってきました。」と言うと…拒否することなく有給休暇の日程について話してくれました。
強すぎるワード!『労基』!!!
実際に退職時に有給休暇をとった感想
正直いうと、最初に上司に「有給休暇をとりたい」と言った時はこわかったです。
今まで退職時の有給休暇を希望する看護師なんていなかったし、とれなくて当然のものと思い込んでいました。自分が悪いことをしているんじゃないかと思いました。
でも、そんなことないんです!
看護職でない友人や夫に背中を押されたこともあり労基にいけました。労基の方の言葉もあって自分は悪いことしてない!と思いました。
この病院に戻ることもないし、関係も無くなるし。なんで病院にこんなに気をつかわないといけないのー!!って最後はふっきれた気持ちにもなりました。笑
「そこまでして有給休暇とるの?私はとらなくても良い」という看護師がいるのも事実です。
有給休暇をとる・とらないはどうぞご自由にです!それぞれの価値観、考え方があるので退職時の有給休暇を強制しているわけではありません。
ただ、あなたには有給休暇をとる権利があるのでとりたいのなら「とりたい」と言えば良いと思います。
実際休みなのにお給料が入るって嬉しいですよー!転職するまでにお金が少しでも入ってくると安心ですし。お金の心配をする必要もありません!
それに、上司に希望を伝えずに「言えば良かった…」って後悔したり「退職の時に有給休暇とらしてもらえないんだよ!」って言ってほしくないと思います。
退職時に有給休暇をとるには、まずあなたが上司に希望を伝えないといけません。
勇気が出ないあなたに、私の体験が少しでも力になればなーと思いこの記事を書きました。
なぜ看護師は有給がとれない?
私が病院で勤めているときは年間数日しか有給はとれませんでした。
年に1週間ほど夏休みがとれるのですが、(スタッフで夏休みの期間をずらして)そのうち3日が有給、他は普通の休日でした。
そして有給休暇の使える期限が切れて捨てられていました。
それが当たり前の環境で誰も不満を言っていなかったので、有給なんて消化できないものだと思っていました。
今思えば1年の中で連続した休みが1週間しかとれないのも異常だったと思うんですけど…。
そういう環境にいるとそれが当たり前になりますよね。病棟で働くってそういうものと思っていました。
病院の離職率が高い理由は様々ありますが、有給取得率が悪いことで心身の休息が取れない、ハードな勤務を続けることのストレスになっていることもひとつだと思います。
せめて退職のときくらいはとりたいなーと思う有給休暇です。